ソラマメブログ › B-Company › 2009年06月26日

  

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2009年06月26日

影の表示

SLがバージョンアップ(1.23.4)して、新たな機能が追加されたということなので、実際に試してみました。

その機能は「影の表示」。
待望の…今更な…遅すぎるぞ…な、陰影表示がやってまいりました。


では、さっそく陰影表示をやってみましょう。

まず、最初に注意すべきはマシンのスペックです。 ここ、大事です!
使用マシンのグラフィックボードが最低でも"GeForce 8"または"Radeon HD2600"以上の性能でなければなりません。(リリースノートより)
量産型安価ノートPCやMacbookなんかでは厳しいかもしれませんね…。
ちなみに、条件に該当しないスペックのマシンでテストしてみましたが、以下で掲載している陰影表示設定そのものができませんでした。

以下、検証に使用したマシンのスペックを掲載しておきます。

CPU:Intel Core2 Duo 3.00GHz
メモリ:3323MB
グラフィックボード:GeForce 8800 GTS (512MB)
※"GeForce 8"シリーズ




マシンのスペック条件をクリアできれば、さっそく設定をしてみましょう。

まずは、メニューバー>編集>環境設定 を選択し、その中の「表示」を選択。

「カスタム」にチェックを入れ、「周囲(大気)シェーダー」にチェックを入れます。
「品質およびパフォーマンス」が「高」や「超高」に設定されている場合は、最初から「周囲(大気)シェーダー」にチェックが入っている状態です。
影はこの大気シェーダーにて描画されているので、ここが表示設定になっていなければ陰影表示もできません。


続いて、メニューバーに「Advanced」のメニューを追加表示させましょう。


上記の通り、Windowsであれば「Ctrl+Alt+D」、MacOSであれば「Cmd+Opt+D」のキーコマンドにて「Advanced」を追加表示できます。


次は、「Advanced」の中の「Debug Settings...」を選択します。



「デバッグ設定」というウィンドウが立ち上がるので、「RenderDeferred」を選択し、「誤」を「正」に設定。


同様に、同じウィンドウ内にある「RenderUseFBO」を選択し、「誤」を「正」に設定。
※設定を戻す時は下部にある「デフォルトにリセット」で。

これで陰影表示ができます。




では、実際に陰影表示を行うとどうなるのか…。

好みや慣れもありますが、陰影表示された方(下図)が従来の描画(上図)よりややのっぺりした感じを受けます。
ただ、帽子や髪の毛や洋服のフリル部分などの陰影までちゃんと表示されるようになり、各テクスチャも格段にリアリティさを増します。

陰影表示によって全てに大気シェーダーが干渉してくるため、フェイスライトやインテリアの照明などの光量がハレーションを起こしてしまうほどキツク感じます。
今後、この陰影表示がデフォルトで行われるようになると、それらの光量設定の変更も必須になるかもですね…。
(上図ではフェイスライトははずして撮影しています。)




かなり上空に鳥が旋回飛行している場所だったのですが、その鳥の影がアバタにかかるとちゃんとアバタへの影の反映もされていました。




生えている木はリンデンのデフォルトの木です。
また、ハシゴはプリムではなくテクスチャでできたハシゴです。
こういったものまで、ちゃんと陰影表示をすると影の描画をしてくれます。
但し、あまり細かいデザインのテクスチャの影は表示しきれていませんでした。

今までは影の表示ができなかったため、家具などに影をつけて販売されていましたが、それも必要なくなるかもですね。



吊り橋も上図のハシゴ同様にテクスチャでできたものですが、ちゃんと影の描画ができていました。




ただ、いいことばかりではありません…。
この陰影表示をさせるとマシンにかなりの負荷がかかるようで、ありえないほど重くなります。

※FPSとは、Frame Per Secondの略。動画のなめらかさを表す指標。1秒間に何枚の画像を表示しているかを示す値です。

上図は同じ環境下にて行った、「影なし」と「影表示」の時のFPS値です。
私の経験上、だいたいFPS60以上あれば結構快適に動作します。
「影なし」ではFPS80以上でているので、負荷を感じることなく快適に動作していました。
ところが「影表示」をしたとたんにFPS2.4と…、FPSが一桁では画面ターンでさえカクカクして、ゲームを楽しめるというような動作環境にはありません…。
影を表示して快適に動作するマシンのスペックって、いったい…。




また、SL内にてスナップショットを撮影すると、「影表示」状態では下図のようにシェーダーが干渉している部分が全て真っ黒に描画されたり、表示されなかったりします。
まだ試作段階なので仕方ないのかもしれませんが、原因はなんなのでしょうか…
この不具合は、私のマシンの環境だけのことかもですが…。
※この記事内にあるSLのSSは全て「Print Screen」にて取り込みました。


今後、陰影表示による負荷がより少なくなるよう改良され、みんなが気軽に楽しめるようになるように開発されていくことを期待しています。
がんばれ、リンデン!  


Posted by むひ at 20:33Comments(2)設定あれこれ…